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楽農楽写Z

西中国山地の風景だけを撮影する団塊男が定年後、広島県安芸太田町に休耕田付きの民家を借りて、田舎暮らしを楽しんでいます。豊かな自然を紹介しながら、地域の情報を発信します。       

勤倹治産VSカジノ

 実家の鴨居に「勤倹治産」の額が掛かっている。子どものときからあって、その頃にはもう茶色がかっていた。読めもせず、意味も分からないままだった。分からぬまま4文字をネットで検索すると全文と解説文があった。日本漢文「・・・読書是広智 勤倹是治産・・・」の一節だった。読書をすれば知恵が広がり、仕事に精出して倹約すれば、家業は発展する、という訳だった。庚戌とあるから1910年か1850年、1790年に書かれたのだろうが、知るよしもない。

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「治」の下には掛時計の跡がある。ボーン、ボーンとなった音はかすかに覚えているが、時計が外されて額が掛けられたのか、一緒にあったのか定かでない

 核家族化した現在の家には遠い存在になったが、代々続くかつての家には家訓があった。世界的企業に発展した企業にも、なるほどと思う社訓、社是がある。国で言えば憲法がそれにあたる。行動規範であり、精神的支柱だが、人はややもすると道を外すから、時代が変化しても動かぬ原点を先人が示したのだろう。領主や為政者、経営者、家長を戒める半面、民百姓が不穏な動きをしないよう、質実剛健・刻苦勉励のような言葉を広めた側面もあるように思う。

 今朝の民放2局で「カジノ」が特集された。経済効果やギャンブル依存症の問題に焦点を合わせて報道されがちだが、哲学者・内山節氏が指摘した「ゆがんだ世界が主流になっている時代」には全くの同感だ。30年前に刊行された「カジノ資本主義」にある「西側の金融システムは巨大なカジノ」の洞察力も鋭い。賭博はヒトしかやらない遊びで根絶することは出来ないし、なくすべきものでもないだろう。だが、歴史の中で推奨されたことがあったのか。

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数千年の歴史の中で、「どう生きるか」を積み重ねたのが哲学なのだと思う。青臭いと思われても新鮮な視点を掘り起こして欲しい。写真下、ニューヨーク株式市場の彼の目はさまよえる子羊のように見える(TBS-TV)

 カジノ議連会長の細田博之氏は「金を落としてもらう国になるのがこれからの日本」と、力説する。人生経験豊かな高齢者が、胸を張って子供たちに伝える言葉だろうか。安倍首相は医療も介護も、女性も、衰退する地方も、原発や武器輸出も、何でもかんでも成長戦略にしてしまう。最近はあまり聞かなくなった「美しい日本」の中に、「勤倹治産」のような日本人の伝統的な生き方は含まれていないようだ。金の臭いを嗅ぎつけるだけの人にしか見えなくなった。

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このインタビューは5月だが、もう「成長戦略」を言わない方がいい。100万回言っても現実にはならないことを、民は薄々感じ取っている(テレビ朝日)

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