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楽農楽写Z

西中国山地の風景だけを撮影する団塊男が定年後、広島県安芸太田町に休耕田付きの民家を借りて、田舎暮らしを楽しんでいます。豊かな自然を紹介しながら、地域の情報を発信します。       

二日酔い五輪

 浮かれて騒いで夜が明けて、二日酔いで財布を開いて、暗ーい気分になった経験があるのは、私だけではないだろう。今、新国立競技場がその状態だ。解体工事が入札不調で出遅れたのがケチの付き始め。予算が足らず屋根なしにするそうだ。メーンスタジアムは大会のシンボルであり、日本で言えば富士山に相当する。賛否はあってもあのデザインは国民一人ひとりに浸み込んでいるのに、まさに興ざめ。官邸の主には事の重大さが分かっていない。

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金額の問題ではない。デザインがどれほど大きなインパクトを与えたのか、政治家にはその意味が分からない(テレビ朝日)

 誘致が決まったとき官邸の主は我が世の春、オリンピックは成長の起爆剤だと得意満面だったのに、工事費高騰を吹っ掛けられると、規模縮小しか考えられない口先だけの人になった。国立なのに都へ建設費をおねだりする体たらく。時代を象徴する建造物は、千年、数百年を経過しても見る人を黙らせる力があるものだ。あのデザインは歴史の評価を受けるには、日本らしくもなく軽過ぎると思うが、主は算盤勘定だけでそそくさと審査会場から逃げてしまった。

 私がもし、あの国立競技場をデザインした人だったら、名誉棄損で裁判を起こす。屋根のデザインは新国立競技場の「胆」であり「顔」そのものだ。それを否定されるのはデザイナーを侮辱することであり、人格を消し去ることだ。官邸の主は、日本の知的所有権や著作権に対する評価レベルの低さをさらけ出してしまったに等しい。隣の国のコピー商品をとやかく言えはしない。賠償額は総建設費の10%でも高くはないと思う。デザインとはそれほど重いものだ。

 マスコミが報じる東京の「五輪浮かれ」は、地方から見ると「お好きにどうぞ」と言った程度にしか映らない。裏では利権が動き回るのだろうし、官僚や政治家は嗅覚を研ぎ澄ますのだろう。五輪成功へ向け、潜航する日本の深刻な問題にはキャップがはめられるのを危惧する。前回の東京五輪の後、大不況に陥ったがほどなく立ち直った。そのとき私たち団塊世代は20歳前、社会には勢いがあった。2020年、宴の後の二日酔いで財布を開くとそこには・・・。

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