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楽農楽写Z

西中国山地の風景だけを撮影する団塊男が定年後、広島県安芸太田町に休耕田付きの民家を借りて、田舎暮らしを楽しんでいます。豊かな自然を紹介しながら、地域の情報を発信します。       

天網恢恢疎にして漏らさず

 東京五輪のエンブレムが使用中止になった。スタジアムに続き情けない姿を世界にさらす結果だ。ベルギーの劇場のロゴに似ていると言われたときには、「それは受け止め方による」と思ったが、バッグのデザイン模倣では「おい、おい、あんたの事務所は大丈夫かい」となった。そして、当選作に二度の修正が加えられたと知って、デザイナーの誇りも心意気もかなぐり捨てた佐野氏は、名声が欲しかっただけだと感じた。コンセプトの説明も今では空々しい。

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デザイナーらしい風貌、「若い人がオリンピックをつくっていくんだなぁ」と頼もしく思ったのだが(広島ホームテレビ)

 エンブレムの活用例に使用した写真が個人サイトからの盗用だったことを、「内部資料への使用は、デザイン界ではよくあること」と弁解しても、後の祭りだ。著作権にピリピリしなくてはならない業界に身を置いている人とも思えない。「イロハのイ」が出来ていないデザイン事務所だ。「楽農楽写」でさえこれまに、広告会社や一般の人から写真の使用について問い合わせがあった。私の場合、使用料金も撮影者の名前のクレジットもいらない、一言あれば済むことだ。

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盗作ではないと説明するために公開された原案が、皮肉にも白紙撤回の引き金を引いた。右は類似した展覧会のパンフレット(広島ホームテレビ)

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デジタル、ネット時代だから簡単にできる画像加工。メール1本の連絡があれば落とし穴に落ちることはなかったのに(NHK)


 ネットでは佐野氏と審査委員との人脈などが明らかにされ、出来レースだったとの指摘もある。華々しい発表イベントの運営やスポンサー企業への営業は、佐野氏の出身広告代理店が受注したのだろうか。公明正大が死語になったような、庶民には分からない、五輪の利権に群がるドロドロした人間模様や企業のうごめきが霧の向こうに霞む。「新国立」に続き、白紙撤回が2枚看板になったことは、国、人の力の衰えを暗示しているのではないか。

 天網恢恢疎にして漏らさず―。古い中国にも同じようなことがあったから出来た故事なのだろう。それにしても「天網」とはよく言ったものだ。地球を覆い尽くすインターネットがなかったら、エンブレムの白紙撤回は起こらなかったかもしれない。故事には罰せられると言う意味が含まれている。しかし、「新国立」「エンブレム」とも誰一人として責任を取ろうとする人はいない。有能だと勘違いしている面々が、日本をさらに劣化させていく。

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評論家のような、他人事のような談話はいただけない。日本を引き締めるためにも管轄の文科大臣を更迭して、心機一転出直してはどうか(広島ホームテレビ)

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コメント


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ご無沙汰です。

おっしゃるとおりですよ〜。
オリジナリティーのない世の中になりました。

川野 | URL | 2015-09-06(Sun)07:28 [編集]


オリジナリティー

川野様

 お久しぶりです。学ぶは真似るから始まるのですが、今回の件は論外ですね。デザインにあれこれコンセプトを塗り付ければ付けるほど、怪しくなってしまいます。デザインはデザインだけで勝負しなくては。
 それよりもっと問題なのが、だれも責任を取らないことです。サラリーマンなら顛末書、始末書、進退伺いの段階があり、減給や左遷や依願退職、懲戒免職などの処分が用意されています。

楽農楽写 | URL | 2015-09-07(Mon)12:09 [編集]


ロゴ

デザインを考えるとき、ネット検索して、気に入ったものを加工しているんじゃないかと思ってしまいますね。デザイン界の常識だったりして。

3分の2も議席がなかったら、大臣の首は飛んでいたでしょうね。ミスはすべて他人のせい、困りましたね。

kawa | URL | 2015-09-08(Tue)15:26 [編集]


独造力

Kawa 様
おはようございます。全く新しいものを生み出すことは至難の業だと思います。逆に完璧に模倣することで文化が伝承されると言う面もあります。能面づくりがそれにあたるそうです。要は人の心を動かせるか、いつまでも記憶に残るか、時代を象徴しているか、ではないでしょうか。独創力とは、滅多にあるものではないですがね。

楽農楽写 | URL | 2015-09-09(Wed)09:47 [編集]