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楽農楽写Z

西中国山地の風景だけを撮影する団塊男が定年後、広島県安芸太田町に休耕田付きの民家を借りて、田舎暮らしを楽しんでいます。豊かな自然を紹介しながら、地域の情報を発信します。       

集落消滅

 中国山地 20年以内に83集落が消滅ー。今年を締めくくる朝刊1面トップに、中国新聞が2016年に重点報道する記事が掲載された。10年か15年もすると、雪崩をうって集落が消えるだろうと直感している私にとって、83集落は少な過ぎる数字だ。それもそのはず、消滅する恐れのある集落を把握していない自治体が多くある。アンケートに答えた自治体でも、担当者は少な目に判定したいだろうから、消滅する実際の数字は4倍、5倍になるかも知れない。

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中国新聞はこれまで、何回も中国山地報道のキャンペーンを展開している。地方紙ならではの視点で切り込んでほしい

 安芸太田町の回答は10年以内の消滅が2集落、20年以内は空欄になっていた。町民や町議は「どこの集落か、誰が答えたのか」などと役場を問い詰めるかも知れない。消滅と集落の定義は曖昧だ。空き家を別荘にしたり、年に数回帰省していたりすれば「消滅」ならないのか。谷筋に点在する数軒の民家を一集落にするのか、谷筋全体を一つの集落にカウントするのか。撮影で町内のほとんどの地域を訪れている私が、無人なると思う場所は7カ所以上ある。

 高齢化や人口減によって、地域活動や年中行事が出来なくなったり、1軒か2軒になったりしたら集落といえるだろうか。住む人がいても10年以内に地域活動が困難になり、瀬戸際に立たされる集落の数は予想もつかない。「83集落消滅」の見出しの後ろには、押しとどめようもない地域崩壊の現実が潜んでいる。田舎に生まれて、定年後に田舎に住んで6年半になる。現場に身を置いて、徐々に沈む姿を見れば、正直、起死回生の妙手など思い浮かばない。

 一つ案があるとすれば移住する若者の獲得だ。逆説的なことを考える。非正規労働者をもっと増やす政策を推し進め、労働法制をザル法にして人を使い捨てにする。ブラック企業を野放しにして、都会の若者を痛めつける。そうでもして、若者の1%にでも都会を見捨ててもらう作戦だ。戦前、食えない農家の次男、三男が満州へ希望をつなぎ、惨憺たる結果になったことを思うと無茶な発想だ。田舎は、日本は、それほどまでに追い込まれていると言うことか。

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 1年間ご愛読ありがとうございました。
 2016年をいい年にしましょう。
 来年もよろしくお願いします。

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